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2007年5月15日

パーソナルメディア株式会社
〒141-0022 東京都品川区東五反田1-2-33 白雉子ビル
TEL.03-5475-2185 FAX.03-5475-2186
E-mail:te-sales@personal-media.co.jp
(T-Engineのウェブサイト)http://www.t-engine4u.com/


T-Engine開発環境のEclipse対応版を
5月末より提供開始


〜 GUI統合環境による開発効率向上で組込み技術者不足の問題を解消 〜
 

組込みシステムの総合ソリューションを提供するソフトウェアメーカーのパーソナルメディア株式会社(代表取締役:泉名達也、本社:東京、電話:03-5475-2185、資本金 1,000万円)は、統合開発環境「Eclipse」のT-Engine対応版である「Eclipse for PMC T-Kernel」の開発に成功し、5月末より順次ご提供を開始いたします。また、5月16日(水)〜18日(金)に東京ビッグサイトで開催される「第10回組込みシステム開発技術展/ESEC2007」(http://www.esec.jp/)のパーソナルメディアブース(ブース番号:東53-5)において、「Eclipse for PMC T-Kernel」のデモンストレーションを行います。

昨今では、高機能な組込み機器の開発需要が高まる中、組込み技術者の慢性的な不足が大きな課題となっており(*1)、組込みソフトウェア技術者の増員のため、スキルの高い技術者を短期間に養成する必要があります。しかしながら、組込みシステムの場合は、開発対象機器のコスト削減の要求などにより、PCやサーバ系のコンピュータに比べて貧弱な開発環境しか利用できない場合が多く、開発環境の習得や開発要員の養成という意味でも時間のかかる状況でした。

パーソナルメディアでは、組込み向けソフトウェアの開発環境を強化して使いやすくするとともに、習得が容易な開発環境の提供により技術者不足の問題を解決するために、オープンソースのGUI統合開発環境であるEclipse(*2)をベースにしたT-Engine開発環境の整備を続けておりましたが、その成果がまとまりましたので、2007年5月末より「Eclipse for PMC T-Kernel」の名称でご提供を開始することといたしました。T-Engine開発キットやT-Engine応用製品の開発環境としては、従来からGNUベースの開発環境をご提供しておりましたが、「Eclipse for PMC T-Kernel」が加わることによって、組込み開発の初心者でも効率よくT-Engine応用システムの開発が可能となり、開発期間の短縮、品質向上などの効果が期待できます。T-Engine開発キットならびにTeacube、Teaboard、μTeaboardなどのT-Engine応用製品をご購入いただいたユーザ様は、当社のユーザ様専用ページからダウンロードすることにより、無償で「Eclipse for PMC T-Kernel」をご利用いただけます(*3)。

「Eclipse for PMC T-Kernel」では、開発の際にICE(*4)を必要とせず、T-Engineなどのターゲット(組込み機器)と開発用ホストをシリアル回線で接続することにより、プログラムのデバッグが可能となります(*5)。高価なハードウェア機材であるICEが不要なため、費用面でも手軽に「Eclipse for PMC T-Kernel」によるT-Engine応用システムの開発を始めることが可能です。

またパーソナルメディアでは、「Eclipse for PMC T-Kernel」のご提供に合わせて、T-Engineを使った開発評価業務を強力に支援する「ベーシックサポート」のサービスを開始いたします。当社では従来から、T-Engineを用いた製品開発を多方面から支援するサポート契約として「汎用サポート」「カスタムサポート」を実施してまいりましたが、T-Engineの評価段階や製品開発終了後の保守段階など、製品開発時に比較してライトユースのサポートを希望する声が多くなってきました。この度新設する「ベーシックサポート」は、こういったお客様からのご要望にお応えしたものであり、より安価で利用しやすいサポートサービスをご提供します。「ベーシックサポート」の費用は年間105,000円(本体価格100,000円)より、ご質問の件数に応じてお受けいたします。

パーソナルメディアでは、今後も積極的にT-Engineを中心とした組込み関連ビジネスを推進し、ユビキタス機器の開発効率向上に貢献していく所存です。

  (*1) 「2006年版組込みソフトウェア産業実態調査報告書」(https://sec.ipa.go.jp/download/200606es.php 参照)によると、2005年の組込みソフトウェア技術者 の合計が17万5000人で不足する技術者数は7万1000人、2006年の技術者の合計が19万3000人で不足する技術者数は9万4000人(いずれも推定値)と記載されており、技術者数が増加しているにもかかわらず、不足する技術者数もさらに増加しています。すなわち、組込みソフトウェア技術者の増加が、組込み機器の開発需要の拡大に追いついていない状況を示しています。
  (*2) Eclipseについては、補足説明をご覧ください。
  (*3) 一部の機種を除きます。
  (*4) ICEとはIn-Circuit Emulatorの略で、プログラムのダウンロードやデバッグ等のために、開発対象機器のCPUと開発用ホストとの間に接続して利用するハードウェア機器です。
  (*5) プログラムのダウンロードには、シリアル回線のほか、LANを利用することも可能です。

◇写真
「Eclipse for PMC T-Kernel」を使ったT-Engineの開発画面 [54Kバイト]

 
■補足説明

◇「Eclipse」とは
「Eclipse」は、非営利組織のEclipse Foundation (http://www.eclipse.org/) が提供するオープンソースの統合開発環境です。当初はIBMが自社製品の共通開発プラットフォームとして開発を進めていたものですが、参加メンバーを増やすために、それまでの成果が非営利の組織に移管され、現在では100以上のメンバーを持つEclipse FoundationがEclipseの研究開発を行っています。EclipseはJavaやCをはじめとする多様な言語に対応しており、プラグインによる自由な機能拡張など、多くの特長を持っています。Eclipse自体はJavaで書かれており、本来はエンタープライズ系の情報システム用Javaアプリケーションの開発環境でしたが、最近では組込み向けのクロス開発環境でも利用される例が増えています。

◇「Eclipse for PMC T-Kernel」の特長
  • オープンソースで世界に広く普及しているEclipseプロジェクトの成果を、T-Engineのソフトウェア開発に利用できます。
  • 画面上のGUI操作でプログラムの作成、コンパイルからデバッグまで一貫して作業ができるGUI統合開発環境であり、習得も容易です。
  • ターゲットへのプログラム転送は、シリアル経由に加えてLAN(ftp)経由でも可能です。ICEは不要です。
  • ARM、MIPS、SH、x86、PowerPCなど数多くのCPUに対応しており、異種のCPUに対しても全く同じ開発環境が使えます。CPUの差異を意識する必要がなく、CPUの変更にも容易に対応できます。
  • 当社のT-Engine開発キットやT-Engine応用製品をご購入いただいたお客様は、無償で利用可能です(*3)(*6)。
      (*6) Eclipseを使ったT-Engineシステムの開発に関するサポートを受けるためには、「ベーシックサポート」などサポート契約の締結が必要です。


◇「Eclipse for PMC T-Kernel」の動作対象機種

【T-Engine応用製品】
     μTeaboard/ARM7-AT91, Teaboard/ARM920-MX1
     Teacube/VR5701評価キット
【T-Engine開発キット】
     T-Engine/SH7760開発キット, T-Engine/SH7751R開発キット,
     T-Engine/SH7727開発キット, T-Engine/VR5701開発キット,
     T-Engine/TX4956開発キット, T-Engine/ARM926-MB8開発キット,
     T-Engine/ARM926-MX21開発キット, T-Engine/ARM920-MX1開発キットなど


◇パーソナルメディアとT-Engineプロジェクト
パーソナルメディアは、組込み機器のためのオープン開発プラットフォームであるT-Engineプロジェクトに積極的に参加し、開発から技術サポート、販売から出版まで、幅広い事業を展開しています。TRONの25年間の歴史の中でパーソナルメディアが蓄積した高度な技術力とノウハウ、および協力各社との緊密なパートナーシップにより、組込みシステム全般にわたるソリューションをご提供します。

具体的には、リアルタイムOS「PMC T-Kernel」、組込み向けデバイスドライバ「PMC T-Drivers」、多漢字対応のGUIミドルウェア「PMC T-Shell」やプロトコルスタック、「PMC機器制御サーバ」やウェブブラウザといった組込み向けアプリケーションなど、各種の組込み向けソフトウェアの開発や移植、ライセンスのご提供を行っているほか、技術セミナーや技術サポート、「TRONWARE」をはじめとするT-EngineやTRON関係の出版物の刊行など、T-Engineを支援する幅広い事業を展開しております。また、組込みソフトウェアの開発がすぐに始められる「T-Engine開発キット」や、低コストのT-Engine応用製品である「μTeaboard」および「Teaboard」、超小型の組込み向けコンピュータ「Teacube」、拡張ボード類やオプション品など、多くの組込み向け製品の開発や販売を行っております。

◇参考情報、リンク集
T-Engineフォーラム
    http://www.t-engine.org/
パーソナルメディアのT-Engineソリューション
    http://www.t-engine4u.com/


TRON は "The Real-time Operating system Nucleus" の略称です。
TRON, BTRON, ITRON, eTRON, T-Engine,μT-Engine, T-Monitor, T-Kernel はコンピュータの仕様に対する名称であり、特定の商品を指すものではありません。
その他の商品名などは各社の商標または登録商標です。
本資料に記載された製品の仕様、外観イメージ、価格などは、発表日現在のものです。最終的に販売される製品では、変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。ご購入の際は、最新情報をご確認ください。

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