2018年12月10日

パーソナルメディア株式会社
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TEL.03-5749-4933 FAX.03-5749-4936
E-mail:te-sales@personal-media.co.jp
http://www.t-engine4u.com/

IoTエッジノード向けOSのIEEE世界標準仕様に準拠した
「μT-Kernel 3.0」の開発評価キットを
パーソナルメディアが新発売

IoT・組込みシステムの総合ソリューションを提供するソフトウェアメーカーのパーソナルメディア株式会社(代表取締役:松為彰、本社:東京、電話:03-5749-4933、資本金 1,000万円)は、IEEE(米国電気電子学会)(*1)の定める世界標準仕様「IEEE 2050™-2018」(*2)に準拠した最新版のリアルタイムOS、「μT-Kernel 3.0」の開発評価キットをいち早く商品化し、「μT-Kernel 3.0リファレンスキット」の名称にて2019年3月1日(予定)より出荷開始いたします。また、12月12日(水)~14日(金) に東京ミッドタウンで開催される「2018 TRON Symposium」のパーソナルメディアのブース(ブース番号:A-9)にて、本製品のデモンストレーションを行います。

「μT-Kernel 3.0」は、組込みシステムで60%以上のシェア(*3)を持つTRON系OSの最新版であり、今年8月にIEEEから仕様書が出版されたIoTエッジノード向けリアルタイムOSの標準仕様「IEEE 2050™-2018」に完全準拠しています。キロバイト単位のメモリしか持たないRFIDチップや微小なセンサーなど、ハードウェアリソースの厳しい機器にも搭載可能な軽量性、コンパクト性を保ちつつ、ミドルウェアやデバイスドライバの追加が容易であり、IoTのために必要となる多様な通信方式や通信デバイスにも容易に対応できます。また、省電力機能を備えており、電源供給の厳しい環境に置かれることが多いIoTエッジノードにおいて、電力消費を最小限に抑えたシステムを構築することが可能です。

パーソナルメディアでは、このμT-Kernel 3.0に準拠したOSや、このOSに対応したミドルウェア、デバイスドライバなどをいち早く開発し、実行用の開発評価ボードを含めたSDK付きパッケージ「μT-Kernel 3.0リファレンスキット」として商品化しました。本商品により、μT-Kernel 3.0を搭載した実際の組込み機器やIoTエッジノードの実行環境を再現することができ、実機ハードウェアが動作する前の段階から実機向けのプログラム開発を進めたり、動作を検証したりすることが可能です。

「μT-Kernel 3.0リファレンスキット」は標準価格85,000円(税別)で、実行用ボードとμT-Kernel 3.0仕様のOSのほか、TCP/IPなどのミドルウェア、デバイスドライバ、Eclipseベースの開発環境など、開発に必要なハードウェアとソフトウェアをすべて含めてワンパッケージ化しています。また、μT-Kernel 3.0の代わりにPMC T-Kernel 2.0やオープンソース版T-Kernel 2.0を動作させることもできます。

パーソナルメディアでは、本商品の販売に加えて、お客様の組込み機器へのμT-Kernel 3.0の移植作業や、「スマートIoTコントローラ」をはじめとしたIoT向けソフトウェアの移植作業、開発作業も承っております。当社では今後とも組込み技術やIoT技術に関する研究開発を続け、組込み機器やIoTシステムの開発効率の向上と、IoTの普及による豊かで環境負荷の少ない社会の実現に向けて貢献していく所存です。

(*1)
 IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.)、米国に本部を持つ世界規模の電気電子学会。
https://www.ieee.org/
(*2)
 トロンフォーラムのμT-Kernel 2.0をベースに、IEEEが仕様を定めたIoTエッジノード向けの標準リアルタイムOS。IEEEおよびトロンフォーラムより、次のようなプレスリリースが出されています。
https://standards.ieee.org/content/ieee-standards/en/news/2018/ieee-publishes-standard-real-time-architecture-iot.html
https://www.tron.org/ja/2018/09/press0911/
(*3)
 「組込みシステムに組み込んだOSのAPIで TRON系OSが60%のシェアを達成し22年連続の利用実績トップ」(トロンフォーラム)
https://www.tron.org/ja/2018/04/press20180403/

図表

「μT-Kernel 3.0リファレンスキット」のシステム構成図

「μT-Kernel 3.0リファレンスキット」のシステム構成図

「μT-Kernel 3.0リファレンスキット」の特長

  • TRON系リアルタイムOSの最新版「μT-Kernel 3.0」を搭載。μT-Kernel 3.0はIEEE(米国電気電子学会)がIoTエッジノード向けOSの世界標準として仕様を定めた「IEEE 2050™-2018」に完全準拠しています。
  • TCP/IPなどのミドルウェアやデバイスドライバ、開発環境(SDK)が付属しており、すぐにプログラム開発を始められるワンストップパッケージです(*4)。
  • 実機に合わせた適応化方法を記述する「サービスプロファイル」の検証が可能です(*5)。
  • 実行用ボードは、トロンフォーラム認定のT-Engineリファレンスボードです。WVGAのタッチパネル付きLCDのほか、LAN、USB 2.0、シリアル、microSDカード、eMMC、HLSなど、豊富な入出力デバイスを備えています。
(*4)
 開発用ホストとなるWindows PCは別途必要です。そのほか、汎用のUSBケーブルまたはシリアルケーブルが必要です。
(*5)
 一部のサービスプロファイルには対応しておりません。

参考情報、リンク集


  • TRON は "The Real-time Operating system Nucleus" の略称です。
  • TRON、T-Kernel、μT-Kernelは、コンピュータの仕様に対する名称であり、特定の商品を指すものではありません。
  • その他商品名等は各社の商標や登録商標です。
  • 本資料に記載された製品の仕様、外観イメージ、価格などは、発表日現在のものです。最終的に販売される製品では、変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。ご購入の際は、最新情報をご確認ください。

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    μT-Kernel 3.0ロゴ