リアルタイムOSマイクロ学習キットのタスクトレーサ


(※)
 「リアルタイムOSマイクロ学習キット」は製品の名称を「IoTエッジノード実践キット/micro:bit」に変更して発売いたしました。何卒よろしくお願い申し上げます。
(2023年3月7日)

2022年12月6日

パーソナルメディア株式会社
〒142-0051 東京都品川区平塚2-6-13 マツモト・スバルビル
TEL.03-5749-4933 FAX.03-5749-4936
E-mail:te-sales@personal-media.co.jp
http://www.t-engine4u.com/

micro:bitを使ってリアルタイムOSの動作を学べる
「リアルタイムOSマイクロ学習キット」を
パーソナルメディアが新発売

IoT・組込みシステムの総合ソリューションを提供するソフトウェアメーカーのパーソナルメディア株式会社(代表取締役:松為彰、本社:東京、電話:03-5749-4933、資本金 1,000万円)は、BBC(英国放送協会)の開発した超小型の教育用コンピュータmicro:bitを使って、リアルタイムOSの動作を学ぶことができる実習用教材セットを商品化し、「リアルタイムOSマイクロ学習キット」の名称にて2023年3月1日(予定)より発売開始いたします。また、12月7日(水)~9日(金) に東京ミッドタウンで開催される「2022 TRON Symposium(TRONSHOW) ~ネクスト・インフラ~」のパーソナルメディアのブース(ブース番号:A-2)にて、本製品のデモンストレーションを行います。

将来的なIT人材不足への懸念から国を挙げて様々な取り組みが行われる中、文部科学省が進める情報教育の一環として、小学校では2020年度、中学校では2021年度、そして高校では2022年度からプログラミング教育が必修化されました。一方、海外では2010年代前半からプログラミング教育が本格化し、特に情報教育の先進国の一つであるイギリスでは、ナショナルカリキュラム(教育課程の国家基準)により2013年からプログラミング教育が必修化されています。そのイギリスにおいて、BBCが中心となって開発し、約100万人の小学生に無償配布されたポケットサイズの小型教育用ボードコンピュータがmicro:bitです。

micro:bitには、25個のLEDをはじめ、ボタンスイッチ、照度センサー、温度センサーなどの豊富な周辺デバイスが搭載されており、ハードウェアの操作も含めていろいろな技術を学んだり試したりすることができます。そのため、IoTエッジノードのプログラム開発を行う実習用ボードとしてmicro:bitを利用することも可能です。さらに、複数のデバイスやセンサーを並行して制御する場合には、リアルタイムOSを使うことによって、高機能なシステムを効率よく開発できます。

IoTの開発や発展を支えていく人材はまだまだ不足していますが、その不足を補うには、データサイエンスやAIの技術者だけではなく、IoTの幅広い応用を末端から支える多様なIoTエッジノードの開発ができる技術者も増やしていく必要があります。さらに、そのような技術者が開発スキルを学ぶためには、自分自身でIoTエッジノードのプログラミングを行いながら、経験を積んでいくことが重要です。

このたびパーソナルメディアが発売する「リアルタイムOSマイクロ学習キット」は、そのような開発技術者のスキル向上に役立つ教材として開発された商品です。IoTエッジノード向け世界標準仕様のOSである「μT-Kernel 3.0」とmicro:bitの上で、実習用の例題プログラムを実際に動かしながら、IoTエッジノードの開発に重要となるリアルタイムOSやハードウェア操作の基礎技術を学ぶことができます。

パーソナルメディアは、今後ともトロンフォーラム(*1)の幹事会員として組込み技術やIoT技術に関する研究開発を続け、その成果を商品化していくことにより、IoTの普及による豊かで持続的な環境負荷の少ない社会の実現に向けて貢献していく所存です。

(*1)
 TRONプロジェクトと呼ばれるオープンIoTに向けた活動を推進している標準化団体。IoTエッジノード向け世界標準仕様のリアルタイムOSであるμT-Kernel 3.0をはじめとして、組込みシステムやIoTエッジノードに関する基盤技術の開発や標準化を行っている。
https://www.tron.org/ja/

「リアルタイムOSマイクロ学習キット」のイメージ

リアルタイムOSマイクロ学習キット


「リアルタイムOSマイクロ学習キット」の特長

実行用ボードとしてmicro:bitを利用
世界的に普及した超小型の教育用コンピュータmicro:bitの利用により、技術情報が入手しやすくコスト的な負担も少ないハードウェアの上でプログラムを動かしながら、リアルタイムOSの動作を学ぶことができます。
世界標準仕様の最新リアルタイムOSを使って学習
例題プログラムの説明や実行用のOSとして、TRON系の最新リアルタイムOSであるμT-Kernel 3.0を使用します。μT-Kernel 3.0は、IEEE(*2)の定めたIoTエッジノード向けOSの標準仕様である「IEEE 2050-2018」(*3)に準拠しており、本格的な世界標準リアルタイムOSを使ったプログラミング実習が可能です。
「タスクトレーサ」でOSの動作をビジュアルに表示
付属のタスクトレーサを使って、例題プログラム実行時のタスクの状態遷移やシステムコール発行などの履歴をビジュアルに表示することにより、リアルタイムOSの動作の理解を助けます。
リアルタイムOSの自習用教材として最適
タスクのスケジューリングやセマフォによる排他制御など、リアルタイムOSの持つ各種の機能を細かく確認する豊富な例題プログラムが付属します。 組込みシステムやリアルタイムOSを学ぶ方の自習用教材として最適です。
(*2)
 IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.)、米国に本部を持つ世界規模の電気電子学会。
https://www.ieee.org/
(*3)
 トロンフォーラムのμT-Kernel 2.0をベースに、IEEEが仕様を定めたIoTエッジノード向けの標準リアルタイムOS。IEEEおよびトロンフォーラムより、次のようなプレスリリースが出されています。
https://standards.ieee.org/content/ieee-standards/en/news/2018/ieee-publishes-standard-real-time-architecture-iot.html
https://www.tron.org/ja/2018/09/press0911/

「リアルタイムOSマイクロ学習キット」付属の実習用教材

開発環境編
  • 開発環境の構築と操作
ハードウェア操作編
  • GPIO入出力: ボタン入力(ポーリング)、LED出力
  • GPIO入力割込み: ボタン入力割り込み
リアルタイムOS編
  • タスク
  • 周期ハンドラ、アラームハンドラ
  • セマフォ、ミューテックス、イベントフラグ
  • メッセージバッファ、メールボックス、メモリプール

参考情報、リンク集


  • TRON は "The Real-time Operating system Nucleus" の略称です。
  • TRON、T-Kernel、μT-Kernelは、コンピュータの仕様に対する名称であり、特定の商品を指すものではありません。
  • その他商品名等は各社の商標や登録商標です。
  • 本資料に記載された製品の仕様、外観イメージ、価格などは、発表日現在のものです。最終的に販売される製品では、変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。ご購入の際は、最新情報をご確認ください。

    IEEEロゴ

    μT-Kernel 3.0ロゴ