2019年12月9日
パーソナルメディア株式会社
〒142-0051 東京都品川区平塚2-6-13 マツモト・スバルビル
TEL.03-5749-4933 FAX.03-5749-4936
E-mail:te-sales@personal-media.co.jp
http://www.t-engine4u.com/
IoTエッジノード向け世界標準OS「IEEE 2050-2018」で
組込み機器の開発をマスターできる
「μT-Kernel 3.0」の教材セットを新発売
IoT・組込みシステムの総合ソリューションを提供するソフトウェアメーカーのパーソナルメディア株式会社(代表取締役:松為彰、本社:東京、電話:03-5749-4933、資本金 1,000万円)は、IEEE(米国電気電子学会)(*1)の定める世界標準仕様「IEEE 2050-2018」(*2)に準拠した最新版のリアルタイムOS「μT-Kernel 3.0」で組込み機器の開発をマスターできる実習付き教材セットを商品化し、「μT-Kernel 3.0教育&実習パッケージ」の名称にて2020年3月1日(予定)より出荷開始いたします。また、12月11日(水)~13日(金) に東京ミッドタウンで開催される「2019 TRON Symposium」のパーソナルメディアのブース(ブース番号:A13)にて、本製品のデモンストレーションを行います。
経済産業省の調査報告書「IT人材需給に関する調査」(2019年3月)(*3)によれば、今後2030年に向けてIT人材の需給ギャップがさらに拡大し、特にIoT等の先端ITに関わる人材については、2030年に54.5万人もの不足を生じる可能性が指摘されています。さらにIoTエッジノード側では、メモリ容量やCPU性能などのリソースが極めて限られている上に、機器のリアルタイム制御といった高度な技術が必要であり、このような要件に対応できる組込み技術者はますます不足しています。組込み技術者の人材育成のためには優れた教育体制と教材が必要ですが、大学や専門学校、職業訓練校などの組込み教育の現場の担当者からは、良い教材を自分で作成する時間がとれず、かといって市販の教材を利用しようとしても適当なものが見つからない、との声があります。
このような要求に応える製品が、新発売の「μT-Kernel 3.0教育&実習パッケージ」です。本製品は、組込み教育で実績のある当社の「リアルタイムOS 教育&実習パッケージ」をベースに、実行用のリアルタイムOSとして「μT-Kernel 3.0」を採用し、IoTの応用システムやIoT関連機器の開発にも対応したものです。リアルタイムOSの基礎から実践的な組込みシステムまで、IoTエッジノードの開発に必要な知識を体系的に修得できます。
本パッケージで採用している「μT-Kernel 3.0」は、オープンIoTを推進する標準化団体トロンフォーラムが仕様化した、組込みシステムで60%以上のシェア(*4)を持つTRON系OSの最新版であり、2018年8月にIEEEから仕様書が出版されたIoTエッジノード向けリアルタイムOSの標準仕様「IEEE 2050-2018」に完全準拠しています。キロバイト単位のメモリしか持たないRFIDチップや微小なセンサーなど、ハードウェアリソースの厳しい機器にも搭載可能な軽量性、コンパクト性を保ちつつ、ミドルウェアやデバイスドライバの追加が容易であり、IoTのために必要となる多様な通信方式や通信デバイスにも容易に対応できます。パーソナルメディアでは、このμT-Kernel 3.0に準拠したOSや、このOSに対応したミドルウェア、デバイスドライバなどをいち早く開発し、実行用の開発評価ボードを含めたSDK付きパッケージ「μT-Kernel 3.0リファレンスキット」として好評発売中です。
トロンフォーラムが推進するTRONプロジェクトは、「オープンアーキテクチャ」に基づくコンピュータ構築プロジェクトです。組込みシステムだけでなく、政府や自治体、公共交通機関などが保有するデータをオープンにして利活用する「オープンデータ」、さらにはメーカやサービス提供者間の垣根を越えて利便性の高いサービスを生み出す「IoT」を実現するための「オープンAPI」など、さまざまな領域に 「オープン」の範囲を広げ続けています。パーソナルメディアは、トロンフォーラムの幹事会員として今後もこのような活動に協力し、組込み技術やIoT技術に関する研究開発を続け、組込み機器やIoTシステムの開発効率の向上と、IoTの普及による豊かで環境負荷の少ない社会の実現に向けて貢献していく所存です。
- (*1)
- IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.)、米国に本部を持つ世界規模の電気電子学会。
https://www.ieee.org/ - (*2)
- トロンフォーラムのμT-Kernel 2.0をベースに、IEEEが仕様を定めたIoTエッジノード向けの標準リアルタイムOS。IEEEおよびトロンフォーラムより、次のようなプレスリリースが出されています。
https://standards.ieee.org/content/ieee-standards/en/news/2018/ieee-publishes-standard-real-time-architecture-iot.html
https://www.tron.org/ja/2018/09/press0911/ - (*3)
- 経済産業省委託事業「IT人材需給に関する調査 調査報告書」2019年3月
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/houkokusyo.pdf - (*4)
- 「組込みシステムに組み込んだOSのAPIで TRON系OSが60%のシェアを達成し23年連続の利用実績トップ」(トロンフォーラム)
https://www.tron.org/ja/2019/04/press190402/
「μT-Kernel 3.0教育&実習パッケージ」のイメージ
「μT-Kernel 3.0教育&実習パッケージ」の特長
- 教育と実習に必要なすべてをワンパッケージ化
- 座学から例題による実習、本格的なIoTエッジノードの開発に至るまでに必要なすべての教材や資料、ハードウェア、ソフトウェアが含まれています。本製品とWindows PCをご用意いただくだけで、本格的なリアルタイムOSを使ったプログラミング実習が可能です。
- すぐに使える教育機関向けの教材をご提供
- 当社の30年以上にわたるTRON関連の技術開発と書籍の出版、T-Kernelセミナーなどのノウハウをすべて凝縮した、完成度の高い教材が付属します。これらの教材は、大学や職業能力開発校などの教育機関におけるリアルタイムOSの講義やセミナーにそのままご利用いただけるほか、各学校のカリキュラムに合わせて教材を編集し、カスタマイズしていただくことも可能です。
- 実践的で豊富な例題プログラム
- タスクのスケジューリングやセマフォによる排他制御などを細かく確認する基本的な例題から、「LEDと割込みによるルーレット」「哲学者の食事問題」「TCPサーバ」などの総合的な応用問題まで、実践的で豊富な例題プログラムが付属します。また付属のタスクトレーサにより、例題プログラム実行時のタスク遷移、システムコール発行などの履歴をビジュアルに表示します。
- 世界標準「IEEE 2050-2018」に完全準拠
- 例題プログラムの説明や実行用のOSとして、IoTエッジノード向け世界標準OSの仕様「IEEE2050-2018」に完全準拠した、最新リアルタイムOS「μT-Kernel 3.0」を採用しています。
「μT-Kernel 3.0教育&実習パッケージ」の仕様
実行用ボード | μT-Kernel 3.0リファレンスキット |
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付属ソフトウェア | PMC µT-Kernel 3.0(リアルタイムOS)、TCP/IP、デバイスドライバ、μT-Kernel関連ライブラリ、ユーティリティ |
開発用ツール | GNU開発環境、タスクトレーサ |
教材 | 標準カリキュラムに沿った講義用スライド集、例題プログラム集 |
Part-1. 理論編 | 1. 組み込みシステムの基礎
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2. リアルタイムOSの基本概念
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3. リアルタイムOSの機能
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Part-2. 実習編 | 1. 開発環境
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2. 例題プログラム(ハードウェア操作編)
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3. 例題プログラム(リアルタイムOS編)
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4. 総合例題
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参考情報、リンク集
- トロンフォーラム
- https://www.tron.org/
- パーソナルメディアの組込み/IoTソリューション
- http://www.t-engine4u.com/
- TRON は "The Real-time Operating system Nucleus" の略称です。
- TRON、T-Kernel、μT-Kernelは、コンピュータの仕様に対する名称であり、特定の商品を指すものではありません。
- その他商品名等は各社の商標や登録商標です。
- 本資料に記載された製品の仕様、外観イメージ、価格などは、発表日現在のものです。最終的に販売される製品では、変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。ご購入の際は、最新情報をご確認ください。