Teaboard/ARM920-MX1:FAQ集

Q01 : Teaboard/ARM920-MX1の開発元はどこでしょうか?
パーソナルメディア株式会社です。
Q02 : ソフトウェアの開発にTeaboard以外で必要になるものを教えてください。
開発用ホストとなる Windowsパソコンをご用意ください。Windows XP の Cygwin 上に開発環境を構築します。Windows XP は SP2 で動作を確認しています。なおTeaboardとの間は USB ケーブルで接続しますので、パソコンには USB端子が必要です。
また開発用の作業ディスクとして SDカードを使用しますので、別途ご用意ください。
Q03 : 電源は何から供給しますか
USBバスパワーで動作します。付属のUSBケーブルをパソコンのUSB端子や、セルフパワー対応のUSBハブなどに接続してください。(→[Q20]参照)
なおPC等から電源を得るバスパワーハブに接続しますと、バスパワーハブが供給可能な電流(100mA)を超えるためハブが壊れる恐れがありますので、ご注意ください。
Q04 : RS-232(シリアル)×2とありますが、最大の通信速度は何bpsになりますでしょうか? また、通信速度の変更は付属のデバイスドライバから可能ですか?
RS-232(シリアル)は搭載CPU Freescale MC9328MX1 の内蔵機能を利用しています。標準で付属するデバイスドライバを利用して通信を行う場合の最高速度は 115200bpsです。
またこのデバイスドライバで通信速度の設定が可能です。
Q05 : A/Dコンバータの仕様を教えてください。
A/Dコンバータには National Semiconductor の ADC08061 を搭載し、ローカルバスに接続しています。ADC08061の分解能は 8ビット、変換時間最大は 560ns、スループット・レート最小は 1.5MHzです。ただしローカルバスの状態などに制約されますので、実際のスループットはこれらよりも小さくなります。
Q06 : 拡張バスや各種I/Oを利用する方法を教えてください。
外部拡張用としてマイクロコントローラのローカルバス(EIM)に接続される16ビットローカルバスコネクタ(拡張バスコネクタ)と、CPU の内蔵周辺機能に接続されるI/O コネクタを実装できます。ただし標準品では、これら2つのコネクタ自体は未実装のため、お客様でコネクタを入手し、Teaboardの基板にハンダ付けしていただく必要があります。なお、使用するコネクタの型番は PS-60PE-D4T1-B1(JAE)となり、2.54mmピッチ 60ピンの標準的なものです。
Q07 : 入出力 I/Fに USB(Function)とありますが、どのような機器を接続できますか?
標準ではUSBバスパワーによる電源供給および開発用パソコンとのコンソール接続に使用します。
Q08 : 10/100Base-TのLANがありますが、ドライバ等は付いていますか?
Ethernetコントローラに LAN91C111を搭載しており、10/100Base-T 1ch が利用可能です。
またネットワーク関連のソフトウェアとして LANドライバ、TCP/IPマネージャ、ネットワークユーティリティ(ping, fget, fput, telnet)が標準で付属します。
Q09 : ICEは利用できますか?
20ピンのJTAGコネクタが実装されており、ここにJTAG ICEを接続できます。当社からは、Teaboard/ARM920-MX1と京都マイクロコンピュータ製のJTAG ICE「PARTNER-Jet」をセットにした商品「TeaPARTNER」を、15万円の超低価格でご提供しています。是非ご利用ください。
Q10 : LCDなどに画面表示をしたいのですが?
標準では画面への表示をサポートしていませんが、LCD I/F、タッチパネル I/F、マイク入力、スピーカ出力、USB Hostなどを備えた拡張ボードの発売を今後予定しています。
Q11 : 付属するソフトウェアはT-Engine開発キットと同じですか?
PMC T-Monitor、PMC T-Kernel、PMC T-Kernel Extension、デバイスドライバなどT-Engine開発キットと同等のソフトウェアが付属します。
さらには、T-Engine開発キットでは標準で含まれないネットワーク機能をサポートするLANドライバやTCP/IPマネージャ、自習や教育用教材として役立つ学習用サンプルアプリケーションなどが加わっています。
Q12 : 「学習用サンプルアプリケーション」の内容を教えてください。
次のサンプルアプリケーションのソースを提供しています。
プログラム名 種別
ルーレット T-Kernel ベース
LED制御ドライバ デバイスドライバ
ブザー制御ドライバ デバイスドライバ
タイマー プロセスベース
簡易ウェブサーバ プロセスベース

また、はじめてTeaboard をご利用になる方を対象とした、Teaboardを使い始めるためのチュートリアル「はじめてみようTeaboard」が付属し、この中でも上記サンプルアプリケーションの一部が解説されています。

Q13 : 添付されるデバイスドライバの種類と、ソースの有無を教えてください。
添付されているドライバと、ソースの有無については、次の通りです。
  • 時計(RTC)ドライバ : ソース付き
  • コンソール(シリアル)ドライバ : ソース付き
  • システムディスク(SDカード)ドライバ : ソース付き
  • LANドライバ : ソース無し
Q14 : 開発にはどのようなプログラミング言語を利用できますか?
GNU開発環境が含まれており、C/C++言語(gcc)を利用して開発できます。GNU開発環境は、Windows XPの Cygwin 上、または PC-Linux 上で動作します。
Q15 : デバッグはどのようにするのでしょうか?
GNUでサポートされているgdbのデバッガが付属していますので、これを使ってUSB経由でのクロスデバッグが可能です。
Q16 : T-Kernel のシステムコールなどを使うことはできますか?
T-Kernel のシステムコールは、アプリケーションなどから利用できます。
このほか、PMC T-Kernel Extension (開発用基本ミドルウェア) として、ファイル管理機能やイベント管理機能、プロセス/タスク管理機能なども利用できます。
Q17 : 開発するアプリケーションは、T-Kernelのオブジェクトとリンクして、T-Engine側にダウンロードして実行するのでしょうか?
T-Kernelとアプリケーション(ミドルウェアを含む)はリンクする必要はありません。
アプリケーションとT-Kernelは別々のプログラムモジュールになっており、アプリケーションからT-Kennelのシステムコールを呼び出す際は、ソフトウェア割込みの命令(x86のINT命令に相当)を利用します。
お客様の開発したアプリケーションは、開発用ホスト(Windows)マシンから、USBなどを経由してTeaboard側にダウンロードして実行します。
一方、T-Kernelは、バイナリ形式でフラッシュメモリ上に書き込まれていますので、OSのバージョンアップ時など特別な場合を除けば、T-Kernelのプログラムを毎回ダウンロードする必要はありません。
Q18 : T-Engineの技術セミナーはありますか。
当社では、実習を含むT-Engine初心者向け「T-Engine導入実習セミナー」と、デバイスドライバやサブシステムの開発まで含めた高度な内容を取り扱う「T-Engineエキスパートセミナー」を定期的に開催しています。詳細や最新情報については、「T-Engine関連セミナー」のページをご覧ください。
また、お客様のご要望に応じた有償の出張セミナーも開催しております。受講者のご希望や知識レベルなどに応じて、講習内容を調整させていただきますので、ご希望の講習内容、ご希望の時期と開催場所、受講予定人数などをお知らせください。
Q19 : 「Teaboard/ARM920-MX1」で開発したアプリケーションを、別のハードウェアに T-Monitor,T-Kernel といっしょに搭載することはできますか?
「Teaboard/ARM920-MX1」に付属しているターゲット用のソフトウェアは、当該ボード上でのみ実行することができます。本ソフトウェア(T-Kernel を除く)を他のハードウェア上で実行する場合(最終製品に組み込んで利用する場合を含む) には、パーソナルメディアとの間で、別途ライセンス契約を結んでいただく必要があります。ライセンス契約の詳細は当社営業部までお問い合わせください。
Q20 : 消費電力を教えてください。
5V±5%の単一電源で動作します。消費電力/電流は1.75W/350mA ~ 2W/400mA(ブザーON、LED全灯状態)であり、USBバスパワーの許容量(500mA)に収まっています。