2008年11月17日

パーソナルメディア株式会社
〒141-0031 東京都品川区西五反田1-29-1 コイズミビル
TEL.03-5759-8305 FAX.03-5759-8306
E-mail:te-sales@personal-media.co.jp
(T-Engineのウェブサイト)http://www.t-engine4u.com/

T-Kernel搭載、タッチパネルLCD付き組込みボード
「Teatouch」を新発売

~ 豊富な入出力を制御するGUIをEclipseやビジュアル言語でかんたん開発 ~

組込みシステムの総合ソリューションを提供するソフトウェアメーカーのパーソナルメディア株式会社(代表取締役:松為彰、本社:東京、電話:03-5759-8305、資本金 1,000万円)は、タッチパネル付きLCDや豊富な入出力デバイスを持ち、EclipseベースのGUI統合開発環境も付属した安価な組込み制御用コンピュータ「Teatouch」を2008年12月1日より発売いたします。

近年では、iPhoneなどの携帯電話や携帯型のゲーム機、音楽プレーヤーなどでも見られるように、タッチパネルを使った組込み機器が注目を集めており、組込み機器のユーザインタフェースの1つとして需要が高まっています。しかしながら、自分でハードウェアの追加やソフトウェアの開発ができる組込み向けボード、開発評価用ボードでは、タッチパネルを持つ製品がまだ少ないのが現状です。

この度パーソナルメディアが発売する「Teatouch」は、こういったタッチパネル付き組込みボードの開発需要に応えるために、T-Kernelを搭載した組込み向けボードコンピュータ「Teaboard2/ARM920-MX1」に、タッチパネル付きLCDボードを追加する形で開発された製品です。

「Teatouch」では、ARM9コアで動作するT-Kernelやデバイスドライバ、ミドルウェアのほか、Eclipseベースのソフトウェア開発環境、ハードウェアやソフトウェアの豊富な技術資料、ソフトウェア開発のための実習用チュートリアルが製品に付属しており、ユーザ自身でハードウェアを追加したり、それを制御するT-Kernel上のドライバ、アプリケーション等を開発することが可能です。CPUボードである「Teaboard2/ARM920-MX1」の持つLANやUSB(function)、SDカード、シリアルポート、GPIOなど、多彩な入出力機能をタッチパネル操作によるプログラムから制御することができ、工場での機器制御や情報表示端末、住宅やビルの設備機器、券売機や電子マネー決済の操作端末、GUIやハードウェア制御を含む組込みプログラミングの実習用教材など、応用の範囲が大きく拡がります。

また、「Teatouch」のオプション品として、T-Kernel上のGUIミドルウェアとして多くの採用実績がある「PMC T-Shell」を同時発売します。豊富なGUIパーツ群やビジュアル言語「マイクロスクリプト」を使って、リッチなGUIが容易に構築できます。

「Teatouch」の標準価格は81,900円(本体価格78,000円)ですが、製品への組込みや教育機関などでの大量導入に配慮し、10台ロットの場合は標準価格@71,400円(本体価格68,000円)にてご提供いたします。また発売記念キャンペーンとして、2009年3月末までの期間に限り、1台の場合でも10台ロットの標準価格と同じ71,400円(本体価格68,000円)で、10台ロットの場合はさらにお安い価格で提供いたします。本製品はパーソナルメディアからの直接販売にてお求めいただけます。

「Teatouch」およびその上で動作するミドルウェア等は、11月19日(水)~21日(金)にパシフィコ横浜で開催される「Embedded Technology 2008/組込み総合技術展」の当社ブース(ブース番号:B-30)、および12月10日(水)~12日(金)に東京ミッドタウンで開催される「TRONSHOW2009」の当社ブース(ブース番号:B-13)にて、展示やデモンストレーションを行います。また、「Teatouch」のCPUボードを教材として組込みプログラミングの実践的な解説を行う書籍「実践TRON組込みプログラミング」(税込価格3,360円、本体価格3,200円)も、パーソナルメディアから12月10日に発売されます。

パーソナルメディアでは、今後もPMC T-Kernelを核とした各種のソフトウェアの開発やサービスを通じて、高機能な組込み機器や、さまざまなユビキタス機器の開発に貢献していく所存です。


補足資料

「Teatouch」の特長

  • T-Kernelの動く、安価なLCD付き組込みボードです。タッチパネル機能を持った組込み制御用ボードコンピュータとして、機器に組み込んで利用することができます。製品への組込みや教育機関などでの大量導入には、さらに低価格でご提供します。
  • LANやUSB(function)、SDカード、シリアルポート、GPIOなど、多彩な入出力機能が利用可能です。PMC T-KernelやPMC T-Kernel Extensionはもちろん、TCP/IPなどのミドルウェアやデバイスドライバ類も付属します。
  • Eclipse版のGUI統合開発環境「Eclipse for PMC T-Kernel」、およびGNUベースのコンパイラ等の開発環境、T-Kernel用のライブラリ等が付属します。本製品とWindowsパソコンがあれば、すぐにプログラムの開発やデバッグが可能です。
  • オプション品としてGUIミドルウェア集「PMC T-Shell/Teaboard」をご提供しています。豊富なGUIパーツ群やビジュアル言語「マイクロスクリプト」を使って、リッチなGUIが容易に構築できます。
  • 英語版のソフトウェアとドキュメントも付属しています。
  • 環境に配慮したRoHS指令(*1)に対応しています。
    (*1)
    EU(欧州連合)の定めた電子機器向けの有害物質規制であり、鉛や水銀など特定有害6物質の使用制限を定めています。

「Teatouch」の適用例

  • 工場での機器制御や情報表示端末
  • 住宅やビルの設備機器
  • 店舗や生産現場でのPOP端末
  • 券売機や電子マネー決済の操作端末
  • リアルタイムOS、ハードウェア制御、GUIなどの組込みプログラミングの実習用教材

「Teatouch」の製品仕様

表1. CPUボード仕様
CPU Freescale MC9328MX1 (i.MX1、ARM920Tコア、最大200MHz)
フラッシュメモリ 2Mバイト
RAM 16Mバイト
入出力I/F USB(Function)、シリアル×2、10/100Base-T、SDカード、
D/AおよびA/Dコンバータ、GPIO(DIO)、PWM、
プッシュスイッチ、トグルスイッチ、ディップスイッチ、
LED 8bit、7セグメントLED 2桁など
外形寸法 120mm×75mm (突起物を除く)
表2. LCDボード仕様
LCD 3.5インチ TFTカラー、バックライト付き、320×240ドット、26万色
(256色を選択)
タッチパネル 抵抗皮膜式
入出力I/F ボタンスイッチ 3個
外形寸法 145mm×92mm (突起物を除く)
表3. 添付される主なソフトウェア
ターゲット用 PMC T-Monitor、PMC T-Kernel、PMC T-Kernel Extension、
TCP/IP、各種デバイスドライバなど
開発ホスト用 Eclipse for PMC T-Kernel(GUI統合開発環境)、Cygwin、
GNUベースのコンパイラ/デバッガ、サンプルソースなど
実習用教材集 実習用教材: 「はじめてみようTeaboard」
実習用プログラム(ソースプログラム付):
 ルーレット, LED制御ドライバ, ブザー制御ドライバ, タイマー,
 簡易ウェブサーバ
表4. 「Teatouch」の別売りオプション品
PMC T-Shell/Teaboard Teatouch上で動作するGUIミドルウェア集。
ディスプレイプリミティブ、GUIマネージャ、フォントマネー
ジャ、TrueTypeフォント、ビジュアル言語「マイクロスク
リプト」などを含む。


パーソナルメディアとT-Engineプロジェクト

パーソナルメディアは、組込み機器のためのオープン開発プラットフォームであるT-Engineプロジェクトに積極的に参加し、開発から技術サポート、販売から出版まで、幅広い事業を展開しています。TRONの25年間の歴史の中でパーソナルメディアが蓄積した高度な技術力とノウハウ、および協力各社との緊密なパートナーシップにより、組込みシステム全般にわたるソリューションをご提供します。

具体的には、リアルタイムOS「PMC T-Kernel」のポーティングやチューニング、組込み向けデバイスドライバ「PMC T-Drivers」の開発や移植、多漢字対応のGUIミドルウェア「PMC T-Shell」や各種プロトコルスタック、ウェブブラウザなどの移植やご提供、技術セミナーや技術サポートなどの業務を中心に、多くのT-Engine 応用製品の開発に関わり、その実績を高くご評価いただいております。また、インテルAtomプロセッサなどx86系のプロセッサで動作する「T-Kernel/x86評価キット」やx86用のT-Kernelに製品化ライセンスを含めた「T-Kernel/x86製品開発パッケージ」、各種CPUを搭載した開発評価用ボード「T-Engine開発キット」、安価なT-Engineアプライアンスである「Teaboard2」「μTeaboard」、これらのボード上で動作するデバイスドライバやミドルウェアなど、幅広い組込み向け製品をご提供しております。


参考情報、リンク集


  • TRON は "The Real-time Operating system Nucleus" の略称です。
  • TRON, BTRON, ITRON, eTRON, T-Engine,μT-Engine, T-Monitor, T-Kernel はコンピュータの仕様に対する名称であり、特定の商品を指すものではありません。
  • その他の商品名などは各社の商標または登録商標です。
  • 本資料に記載された製品の仕様、外観イメージ、価格などは、発表日現在のものです。最終的に販売される製品では、変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。ご購入の際は、最新情報をご確認ください。