T-Kernel 2/x86の動作確認報告:INNOTECH VX-6020

2015年7月10日(金)
パーソナルメディア株式会社 応用開発担当

パーソナルメディアの「T-Kernel 2/x86評価キット」は、x86プラットフォーム用のリアルタイムOS「PMC T-Kernel 2/x86」をベースとした組込みシステム開発のための評価パッケージです。
「T-Kernel 2/x86評価キット」は多くのPC/AT互換ボードでそのまま動作しますが、その一例として、イノテック株式会社様のCPUボードであるVX-6020で動作確認を行いました。以下はその動作確認レポートです。

動作確認したCPUボード

イノテック株式会社
製品名 : VX-6020

製品特長
小型サイズの長期供給可能なE3800ファミリー搭載組込み向けCPUボード

本体仕様(動作確認時)
CPU : Intel Atom BayTrail-Iプロセッサ E3815(1.46GHz)
メモリ : 2GB
サイズ : 125(W)x140(D)mm (突起物含まず)
デバイス : USB3.0 x1、USB2.0 x6、RS-232C x4、RS-485/422 x2、
                Gigabit Ethernet x2、GPIO 16bitなど

  • 「T-Kernel 2/x86評価キット」は、標準では一部のデバイスに対応しています。

インストール

「T-Kernel 2/x86評価キット」(Rel 2.01)をSATA(IDE互換モード)接続のSSDにインストールして、起動することができました。

インストールには「T-Kernel 2/x86評価キット」のCD-ROMをUSB接続のCD-ROMドライブから起動します。なお事前にBIOSの設定をデフォルトから次のように変更しておくことが必要です。

Boot
Boot Type : Legacy Boot Type
USB Boot : Enable
Advanced
USB Configuration
xHCI Mode : Disable
SATA Configuration
Chipset SATA Mode : IDE
IDE Mode : Legacy IDE
Video Configuration
Configure DDIO as : DisplayPort

PMC T-Kernel 2/x86の動作確認結果

PMC T-Kernel 2/x86の基本的な動作には問題ありませんでした。
以下は主なデバイスの対応状況です。

mSATA/SATA
BIOSの設定をIDE互換モードにすることで使用可能です。
  • PMC T-Kernel 2/x86を起動する場合、インストールするシステム区画のサイズは95GB以下にする必要があります。
USB
USBキーボード、USBマウス、USBメモリが使用可能です。USBメモリはPMC T-Kernel 2/x86の起動用としても使用できます。
シリアル
UART Aが、デバッグポート及び標準のシリアルポートとして使用可能です。
画面表示
BIOSの設定を変更することで、VGA端子から1280×1024ドット、1677万色まで表示可能です。

  • LAN、SDカードには標準では対応しておりません。必要となるデバイスドライバの開発や、VX-6020向けのチューニングなどについては当社 営業部にご相談ください。